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 ガイド ~アズィームとシャフェイサルの話
 先日、日本の連絡事務所に、パキスタンから立て続けに国際電話が鳴りました。ガイドのアズィームが交通事故を起こしたのでした。

 アズィームは、フンザ人のガイドです。フンザの実家で、友人を乗せて日本車のアルトを運転中、スリップし事故を起こして意識不明だというのです。すぐ遠距離の首都イスラマバードに搬送され、大手術となりました。

 ベーグが怒った顔でいいました。
 「だからアルトを買うこと自体、絶対反対といったんだ! いったこっちゃない」。アズィームは足が少し悪い奥さんを乗せたいから、といい、つい最近、まわりの反対を無視して、アルトを買ったらしいのです。

 幸いにも、頭部を4ヶ所も手術して一命はとりとめました。まだ30歳。あと数日で二人目の子どもが生まれるというのに、死んでいる場合ではないのです。

 フンザをご存知の方であれば、あの道をアルトで!とびっくりされるに違いないでしょう。
彼の村はカラコルム山脈2,500m地帯にあります。カラコルム・ハイウェーという道ですが、峻険な山岳地帯の中をカーブが続きます。しかも冬は-20℃まで気温が下がるのです。この事故も氷の道で滑って起きました。そもそもアルトで通用する道ではありません。
 ちなみに我が家の車は4DWのジープです。というか、ここの日常では、ジープかトラクターくらいしか役に立たない、そういう場所なのです。

 冗談ばかりいって、いつもニヤニヤしているアズィームの顔が浮かびます。
「まったく・・・・・・(ため息)」

 心配していると、ほどなく、また電話が鳴りました。今度は、ガイドのシャフェイサルでした。アズィームの具合を訊ねると、
「バービー(私はこう呼ばれています、長男の嫁さんという意味)、アズィームは元気です」と日本語でいうではありませんか。
(元気ぃぃ? 元気のはずないでしょう。 うーーーむ、”無事”とか”経過は良好”といいたいんだな、きっと)と、思いました。これまた、まったく・・・・・・。

 シャフェイサルは、イスラマバードの大学で日本語を勉強して、今は日本語ガイドもしています。一時はそこまでやるとノイローゼになるんじゃないか、というくらい、熱心に勉強していました。日本語のスピーチ・コンテストに出場したこともあります。イスラマバードの事務所に来るたびに、手帳を開いては、私に日本語のわからないところを質問していました。そして現在、日常会話までバッチリとはいかないものの、日本語ガイドを務めています。
 しかし、お客さまが、万が一、登山などで何か事故を起こされて、こういう状態になったと想定した場合、「元気です」なんていったらニュアンスが全然違うじゃない~、と、聞いていてガクッと来てしまいました。はぁ。まことに日本語は難しい。
 ガイド ~アズィームとシャフェイサルの話_d0106555_3365914.jpg
 フンザ人は、日本人に情緒が近く、口で言わなくても伝わる、というようなところがあります。かなり気配りもきく民族なので、そういう側面が彼の日本人向けガイディングを助けているとは思いますけれどもねぇ。とはいえ・・・ちょっとため息。
                    こちらはガイドのシャフェイサル→

 少々、脱線しますが、日本の旅行会社のパンフレットに「パキスタンツアー、日本語ガイド」付きというのをよく見かけます。が、プロ!のガイドで、特に北部山岳地帯の経験が豊富で、しかも日本語のよくできるガイドというのは、あまりいないのですけれど\・・・。一体、だれがガイドしているんだろう、と時々、思います。(狭い業界ですし、人と人のつながりが非常に密なところですから)。

 話を戻しましょう。アズィームは意識も戻り、事故3日目にして「子どもが生まれるから俺はフンザに帰る」といっているそうです。大事故をおこした身体で、750キロもの厳しい道をどうやって帰るというのでしょう。
 でも、「どうしても帰りたい」と言っているアズィームが目に浮かびます。

 アズィーム、我が子のためにも早く元気になってね。早く、いつもの、あの変なジョークや皮肉を聞かせておくれ。それからシャフェイサル、更に日本語がんばろうね。

 ※みなさまをあまり驚かせてはいけませんね。
 弊社もいつも車をチャーターして、お客様をお連れする立場にあります。車の整備と、ドライバーの技量と経験は、たしかにできる限り気を配って手配をしていることを書き添えさせていただきます。
 首都イラマバードからパキスタン北部まで1,000キロ弱のインダス川に沿った渓谷沿いの道を往復する時などは、弊社の場合、毎夕、お客様が荷を解いてご夕食をとっていらっしゃる頃、必ず、車も整備し直しに出しているのです。
 ドライバーの経験と技量の方も、北部のドライバーを中心に経験値の高いドライバー(もちろんガイドも)は、例えば、山肌から石が崩れてきやすい箇所なども知り尽くしており、カーブもどのカーブはどれくらいの斜度、角度と経験的によくわかっています。まれに起きる事故も、天災とはいえ、経験があれば、人が巻き込まれることは避けられただろう、というケースもあります。それくらい、車には気を使わなければならないところです。(個人的には、パブリックの夜行バスなどは、極力乗りたくないな、と思っています)。
 
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by silkroad_caravan | 2007-02-18 05:08 | フンザ
 山岳地域のポーターの権利を考える
 もうバックナンバーになってしまうのですがご案内です。
 山岳ライターの柏澄子さんの取材を受けて、月刊誌『山と渓谷』2006年12月号の「山岳地域のポーターの権利を考える ジム・ダフ博士の取り組み---国際山岳ポーター権利擁護団体」記事に、弊社代表アミン・ウラー・ベーグがインタビューに答えています。ご興味ある方は、ご覧になって下さい。192頁から4ページの記事です。
 エクスペディション、トレッキングのポーター事情についてでしたが、パキスタン国(カラコルム・ヒマラヤレンジ)に関しては、弊社しかアンケート~インタビューの回答がえられなかったとか。こういうのを聞くと、ちょっと寂しい気がします。

 パキスタンにも、北部ご出身のナジール・サビルさん、アシュラフ・アマンさん他、有名な素晴らしい登山家さんが沢山いらっしゃり、旅行会社も持っていらっしゃいます。おふたりは、パキスタン登山がお好きな方々にとっては、私が、いまさらの名前を出すまでもないくらい有名な方たちですがね。おふたりとも大変な親日家でもいらっしゃいます。

 もといトレッキングやエクスペディションをアレンジする会社は、お客様はもちろんのこと、生活のために危険が伴う高所ポーターをされる地元の人たちの、装備や保険のことなども、きちんと手配や考慮をしなければならないのです。弊社では、でき得る限りのことをやっていますが、見回して、まだ、法整備を含め、その実態は行き届いていないという現実の側面もあるようです。
 山岳地域のポーターの権利を考える_d0106555_166853.jpg

 余談ですが、書いていてアシュラフ・アマンさんのことを思い出してしまいました。私がアシュラフさんに初めてお目にかかったのはギルギットのリベリア・ホテルでした。最初、日本人の方かな、という印象を持ったものです。そんなお顔立ちに見えました。優しくてお話好きで、素敵な方です。何度も日本を訪れていることや、いろいろな思い出話をして下さいました。
 夫ベーグの方は、アシュラフさんに叱られていました。「奥さんもらったんだから、いいかげん、ソフトタップのジープになんか乗っていないで、ちゃんとした家族乗せられる乗用車(セダン)を買え!」とのことで、私は笑ってしまいました。実際のところ、私は本当に、窓から風の入ってこない車に乗りたいな、って思っていましたから・・・・・・。(アシュラフさんと夫ベーグは、まぁ、ざっと言って親子くらいの歳の差があるんですね)。

 さて、ついでといってはなんですが、アシュラフさんの奥さま、Dr.パルヴィーンのことも書きましょう。ミセスパルヴィーンは医師であり、また、マウンテン・ウーマンズ・オーガニゼーションという団体の代表をされています。パキスタン北部山岳地帯の困窮している女性達を助けたり、高等教育を受けさせるために尽力されていらっしゃいます。私の義妹も、彼女のイスラマバードの寄宿舎に住みながら、高等教育を受けていました。私が申し上げるのも僭越ながら、ご夫婦ともに本当に素晴らしい方々です。

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by silkroad_caravan | 2007-02-16 08:47 | パキスタン北部あれこれ
 シルクロード・キャラバン HP開設まで、あと少し
 弊社パキスタン現地旅行会社シルクロード・キャラバンのホームページ開設まで、あと少しになりました。振り返ってみて沢山の友人たちに助けてもらいました。助けてもらい過ぎました。

 ホームページの生みの親、ウェブ・デザイナーのゆうちゃん。
 弊社ロゴ作成のご意見番をしてくれた、大御所グラフィック・デザイナーのYさん。
 ロゴを実際にデザインし形にしてくれた、ニューズウィーク誌GデザイナーのNっち。
 全般的に管理人助っ人を申し出てくれた、M印良品輸入業のサラリーマンながら、デジタル・ハリウッドで学んだウェブ・プロデューサー、ある時は季報予報士、とマルチな才能が光るHさん。
 写真のコピーガード作業をしてくれた、元M新聞グラフィック・デザイナーのSちゃん。

 中でも特筆したいのは、やっぱりウェブ・デザイナーのゆうちゃんです。一連のデザインと作業は、ただでさえ仕事で激務の彼女に、仕事外で大きな荷を負わせてしまいました。

 実は、ゆうちゃんが数年前バックパッカーをしていた頃、私はフンザ(パスー村)の我が家に、その時、初めて出会った彼女を、お茶に招いたことがあったらしいのです。
 私はユーラシア大陸を横断する旅の途上にある人たちと、村で会話を交わし、気が合うと、「ウチでお茶でも飲んでいきませんか」と、時々誘ったりしているんですね。その後、歳月が経つにつれ、ひとりひとりのお顔は薄れてしまったりすることもあるんですが・・・・・。
 たまたま友人の友人だったゆうちゃんとその後、日本で再会してびっくり。その後、ホームページのデザインまでお願いすることになりました。

 さぁ、ホームページという我が子が産まれるゾ。あとは元気な子に育てていかないと。

 弊社のお客様予備軍の読者にとって、血の通ったものになりますように。そして、パキスタンlovers が増えますように。それから、最後にこの場を借りて、ゆうちゃん、Hさん、みなさん、a lot of thank you.

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by silkroad_caravan | 2007-02-15 04:02 | フンザ



フンザへ嫁ぎ、パキスタン政府公認現地旅行会社&取材業に励む日本人女子が綴る仕事最前線やスローライフ。アフガニスタン取材も得意。Silkrad Caravan Tour, TV Media coverage
by silkroad_caravan
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弊社は 

シルクロードキャラバン社

現地旅行会社&
取材・コーディネーション
パキスタン政府ライセンスNo.889
PAKISTAN, AFGHAN
テレビ雑誌取材/リサーチ/
通訳/版権交渉/
NGOロジスティクスサポート

旅行業
: フンザの旅/
パキスタン北部トレッキング
/仏教の道/ガンダーラ/
シルクロード/世界遺産/時々イランや中央アジアも
代表アミン・ウラー・ベーグ
Tel: 046-875-1686
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