←雲の切れ間から、K２をあいまみえた瞬間　

　「K２に行きたい」。
　大学生最後の夏、就職先から既に内定をもらっているという、滋賀県のSさんから弊社HPにご連絡をもらい、K２トレッキングを、脇からサポートするような形でお手伝いしました。ネパール･トレッキングは既にご経験済み。今年はカラコルムに挑戦したい、ということでした。
　ご帰国後、K2～コンコルディアのトレック報告を送っていただき、お電話で土産話もいろいろ聞かせて下さいました。ご本人のご了解をいただき、写真＆旅報告をご紹介させていただきます。22歳くらいの若さで、世界のトレッカー垂涎の場所を堪能されて来られたのですから、すごいですね！

　　　　　　　　　　　　All photos copyrights by Taishi Shimizu

　　　　　　　　　　　↑マッシャー・ブルム

　　　　　　　　　　　　　　　　　ブロード・ピーク

　　　　　　　　　　　　　　　　　パイユ・ピークとトランゴ・タワー

　　　　　　　　　　　　　　　　　ガッシャーブルムⅤ


　　　　　　　　　　　　　　　　　ミートル・ピーク
　
　　　　　　　　　　　　　　　　　パイユ・ピークとトランゴ・タワー

以下、Sさん文面：
8月3日
タイ国際航空にて、イスラマバード国際空港に昼過ぎに到着したため、その日の観光省でのブリーフィングには間に合わず、午後は観光でファイサル・モスクに行ってきました。
夕食はイタリア人のトレッキング・グループに混ざり、タダで食事をさせてもらいました。
8月4日
午前中に観光省でのブリーフィングを受け、その後、そのままガイドとバス乗り場に行き、12時発のバスでスカルドへ。
バスは8時間に一回食事休憩のみで非常に過酷。
8月5日
カラコルム・ハイウェー途中の、スカルドとギルギット分岐手前、吊橋が一部破損。修復までに5時間ほどかかった。18時過ぎにスカルド着。
8月6日
食料買出しとジープ手配　　　　曇り時々小雨
8月7日
スカルドを10時頃発でアスコーリに17時着。途中、ガイドの家に寄り、食器とポーターを手配。ポーターはガイドの甥たち。曇り時々小雨
8月8日
アスコーリからジョラへ　　　　晴れ（灼熱）

・・・・・　↓　まだ続きがあります　↓　・・・・・　

　　　　　　▼▲パキスタン現地旅行会社シルクロード･キャラバンのHPはこちらから▲▼　　



8月9日
ジョラからパイユへ　　　　　　晴れ（灼熱）
8月10
パイユで休日　ヤギの解体を見る。夕食でおいしくいただきました。　晴れ（灼熱）
8月11日
パイユからドカスへ　　　　　　晴れ（灼熱）
8月12日
ドカスからゴロⅡへ　　　　　　晴れ時々曇り
8月13日
ゴロⅡからコンコルディアへ　　晴れのち曇り
8月14日
コンコルディアからK2 B.Cへ　ミゾレ時々曇り　標高が高いところでは雪
8月15日
コンコルディアからゴロⅠへ　　朝は雪　積雪数センチ　のち曇り　夕方は一時雨
8月16日
ゴロⅠからコルフォンへ　　　　朝は雪　積雪５センチ　のち曇り　夕方は一時雨
8月17日
コルフォンからパイユ　　　　　曇り時々晴れ
8月18日
パイユからジョラ　　　　　　　晴れ時々曇り
8月19日
ジョラからアスコーリ　　　　　晴れ
8月20日
アスコーリからシガル村
8月21日、22日
休養　ガイドの家でお世話になる。
8月23日
朝5時にシガル村発、スカルド着後、12時30分発イスラマバード行きのバスに乗る。
8月24日
13時にイスラマバードに戻る。アミン（ベーグ）さんのオフィス、シルクロード･キャラバンに挨拶へ。
8月25日
午前中、観光省で、ディ・ブリーフィングへ行った後、ガイドと別れ、バスでラホールへ。
ラホールでは、オアシス・ゲストハウスへ。
8月26日
ラホール観光。バドシャヒー・モスク、ラホール・フォート、ラホール博物館
タイ国際航空でバンコクへ

　このトレッキング、当初、Sさんからご相談を受けた時、ご予算がとても少なく（^_^;）、政府認可の弊社で、安全を含めたトレッキングの責任を請け負える内容が作れるものではありませんでした。
　このため、Sさん個人が、個人の山岳ガイドと契約して行かれるトレッキングを、脇からサポートする形をとりました。
　通常、弊社がご用意させていただくトレッキングからあらゆるものを省いた内容で、政府に登録していて信頼できるスカルドのガイドを紹介し、橋渡しをしました。空港にはお迎えにあがり、観光省へブリーフィングに行っていただき、その前後、ミーティングにオブザーバーとして入り、その場の通訳をはじめ、トレッキング全般のアドバイスを差し上げ、今シーズンの気候、山やクレバスの様子などもお話しました。また、日本のご家族からの緊急連絡先となりました。
　そして最終的には、ご本人責任で行って来られたわけです。（弊社では、一部、旅のパーツの手数料をいただきました）。

　通常はやらないのですけれど・・・公共バスに乗って行かれるトレッキングとか。やはり、それではトレッキング全般で責任を持てないですしねぇ。
　でも、学生さんの夢もかなうものなら、あげたい。
　Sさん、K２～ゴンドゴロまで行くのが目的でしたが、残念ながらゴンドゴロまでは行けず、それでもコンコルディアまでは堪能されたようです。厳しいトレッキングに加え、公共バスに激しく揺られ、食事も、現地のガイドやポーターとまったく同じものを食べて、体力的に、さぞ！！！キツかった、と思います。予算が非常に少ない、と夫ベーグがガイドに伝え過ぎていたのか？？？　ガイドが、自分の家に泊まっていけと言い、泊めてもらう一幕もあったと、後からSさんにお聞きしました・・・。ベーグ曰く、食費などもなるべく切りつめられるように、同時に同じ目的地に出発したヨーロッパ隊の食事を一部、Sさんにまわしてもらったり、あの手この手でちょいちょいサポートをした様子でした。

　Sさん、ありがとうございました。転載させていただきます。
　社会人になったら時間は少なくなってしまうでしょうが、次回はナンガ･パルバット・トレッキングにでも来て下さい。今頃は、日に焼けた肌もすっかり落ち着かれた頃～K2周辺の山々のこともすっかり思い出となられたでしょうね。現地ももう秋になりました。紅葉も始まっています。
　春になったら、スーツを身に着けたSさんを想像させていただこうと思います。おカミより