日本人観光客、イスラマバードへ戻る
日本人観光客77人のみなさんが無事、パキスタン軍の輸送機C130でイスラマバードで戻られたようですね。

弊社は、いつもは取材する側なのだけれど、この3日間、ずいぶん電取材を受ける側になりました。今朝も、夫ベーグは大使館、子供は保育園へ向かう慌ただしい時間に朝日新聞さんからの電話取材を受けていた次第。

日本人のフンザからギルギットまでの移動には、弊社で一番信頼の厚いドライバー、ミスター・ハジも参加。フンザ人であること、腕のたしかさを買われたようで、バスの運転をされたと報告。

それにしても、出版社時代の長い私、文言は大切にしたい、と思っているクチですが、今回のは、足止めに済まず、やっぱり”救出”なんだろうか。何か違和感があります。どなたの命の危険もなかったし、ギルギットの一流ホテルでお散歩したり読書をしたりして過ごされていた、と聞くし。元気な方たちは、このまま首都からラホールへと旅を続けます、という話も聞きました。
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  ~一本道ゆえ影響を受けてしまいましたが、
  フンザ自体はシーアやスンニ派の影響を受けることは今回も過去もありません。
  人口のほとんどはイスマイリーはで構成されているからです。
  この一枚は今回、テレビ局のために出した、フンザの美しい杏の景色。
  みなさん、この景色をご覧になりに訪れて下さったのに・・・~ 

今回、ギルギットでのスンニとシーアの抗争が今までよりひどく、道が一本道であるゆえ、ギルギットで寸止めになってしまったお客様たち。BBCあたりの報道でもほとんどの観光客が日本人だったといわれているようです。
フンザ旅行はカラコルム・ハイウェーが一本道ゆえ、土砂崩れ~道路復旧などなどで首都へ順調に帰れなくなるのは元々、よくあること。弊社のお客様には山岳道路のこの事情にたいして必ずエクスキューズしていて、毎回、しつこいぐらい説明してしまうし、首都イスラマバードからの国際線フライトに乗ることを死守するために、保険的な時間をできる限り確保してお出かけいただいています。可能であれば、お帰りの便を変更できるオープンチケットにしていただくとか。
イスラマバード‐ギルギットへの航路も、パイロット腕一本で飛ばす有視界飛行~元々山岳フライト、飛んだらラッキー!というぐらいのお気持ちでいていただく必要があります。
これまでも、私どものアドバイスを聞いてくださらなく(弊社のお客様にあらず)、帰りの国際線に乗れなかった日本人観光客がいたり、そんなに大変な道のりであることが日本人感覚でどうにも信じられない方も少なからずいらっしゃいます。貴重なお休み、限りはあると思うのですが、旅程には十分、余裕を見てお出かけ下さいませ。

そういう意味で、秘境フンザへの旅行は、たとえば絶対8日間などで帰ってこれます、とすること自体がやっぱり厳しいのですよね。。。

土砂崩れやシーアとスンニの抗争などは弊社にもどうにもできませんが、最近、HPだけが立派で政府のライセンスも持たず、トータルで仕事のできない小さな現地旅行業者もあることがパキスタン現地旅行業界の話題にあがります。政府のライセンス・ホルダーがあり、パキスタン北部を扱う会社は狭い業界ゆえ、普段はライバル的な立場にあっても、ひとたび何かあれば協力体制で動きます。厳しい大自然の中でお互いお客様を預かる立場~元々、カラコルム登山の遭難などあれば、協力し合わないと乗り越えられません。もとい、現場対処ができ、正確な情報を入手しやすいところとおつきあいする必要も感じました。もとい、今回、弊社のお客様への影響はゼロですが、身が引き締まる思いがするのは言うまでもないところです。

そして、嗚呼、シアチェン氷河で100人以上生き埋めになってしまったパキスタン兵士たちのことが気になります。C130、早くあちらに向かってください。山岳に強い兵士ということで、パキスタン北部の兵隊が多数被害にあっています。必ず知り合いもいるはずで、こちらも気が気でありません。
by silkroad_caravan | 2012-04-09 11:17 | パキスタン北部あれこれ
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フンザへ嫁ぎ、パキスタン政府公認現地旅行会社&取材業に励む日本人女子が綴る仕事最前線やスローライフ。アフガニスタン取材も得意。Silkrad Caravan Tour, TV Media coverage
by silkroad_caravan
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シルクロードキャラバン社

現地旅行会社&
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PAKISTAN, AFGHAN
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