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 ブット元首相暗殺 混迷深まるパキスタン
 年の瀬ですね。毎年恒例の帰省ラッシュのニュースをぼんやり眺めています。ブット元首相暗殺以来、大掃除していても、業務用年賀状を書いていても、なんといいましょうか、気もそぞろです。
 弊社では、日本の報道で、現在2社のテレビ取材コーディネーションの仕事を受けているため、現場の夫ベーグたちが忙しいのは当たり前なのですが、こちら東京連絡事務所で、今、おカミが気をもんだところでパキスタンの民主化プロセスが正常化するわけでなし・・・。イスラマバードの自宅に居たほうがかえって落ち着いた気持ちになれただろうか、などと考えながら、ストレス食いしています。

 総選挙はやはり延期になりそうです。

 今日のパキスタン内務省の発表で、ブット氏の遺体に銃創はなく、爆発の衝撃で車のサンルーフにぶつかったため死亡したとの見方も示したそうですが、それを素直に納得している国民はあまりいない様子。事故現場では多くの人に囲まれていたでしょうし、その後も、遺体をきれいに処置する際に、銃創はあったかなかったかはどう考えてもわかるでしょう。もし死因がサンルーフにぶつかっての頭蓋骨損傷でないなら、本当のことはいずれ国民に伝わると思うのですが。パキスタン人民党(PPP)はブット元首相の腹部と頭部にそれぞれ1発ずつ、計2発の銃弾が命中していたと述べています。
 また、政府が述べている国際テロ組織アルカイダ犯人説に関して、アルカイダは今日、「我われは女性を殺さない」と否定。もしそうだったならば誰が犯人? 政敵から過激派から・・・敵も多かったブット氏です。

 夫ベーグは、昨日、民放さんの朝のワイド・ショー、さわやかな時間帯に、自爆テロ直後のラワルピンディーで、夜、炎上する車をバックにリポートしていたらしいです。友人たちに「見たよ。暗い中、めらめら燃える火をバックにし、臨場感を出していたよ」と言われました。今は、日本からのテレビクルーが到着していますのでコーディネーターに徹しているはずです。

 しかしこの混迷、まったく仕事以前の話です。事態は複雑、わかりやすい話ではありません。心配です。建国以来、まだ歴史の浅いパキスタンですが・・・最近、ベーグの言った言葉が忘れられません。「この国の人々はまだ本当の意味での民主主義を経験したことがないから」と。ムシャラフ政権が模索し続けてきた民主化へのプロセスが逆行しないことを、祈るしかない私です。

 今日は、喪に服し、かつ被害にあわないためにイスラマバードやラワルピンディーの商店も閉鎖。ミネラル・ウォーターも買えなかった、と、スタッフがぼやいていました。

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by silkroad_caravan | 2007-12-30 03:46 | パキスタンあれこれ
 ブット元首相暗殺 ~悲嘆するパキスタン国民
 先ほど、ブレーキング・ニュースでパキスタン人民党(PPP)総裁べナジール・ブット元首相が暗殺された報が届きました。ラワルピンディーで来年1月8日の総選挙に向けて開いた政治集会の直後。予想されうる範囲のこととはいえ、ショックを隠せません。

 直後から、イスラマバードの夫ベーグとの国際電話もなかなか通じない状況になっています。双方でかけあっていたのですが、先ほどやっと通じました。

 パキスタン人民党の支持者だけではありません。パキスタンの多くの人々が悲嘆に暮れ・・・強いショックを受けています。国中を悲しみが覆っている、といえましょう。国民の多くが故郷に帰り、イード(犠牲祭)のお休みを楽しんでいたのに、そんな華やいだムードも吹き飛んでしまいました。

 夫ベーグ自身、若い頃から、ブット女史と何度も会って話したことがあります。
「父(初代首相アリ・ブット)が殺され、兄弟が殺され、そして彼女も殺されてしまった」。とつぶやいていました。
 
 ベーグは元々、明日から、総選挙がらみの取材を日本のテレビ局向けに始めるところでした。その日本からの取材クルーは今、まさに国際線の機中の人。
 すぐさま、日本の他局からも取材問い合わせが入り始めています。スタッフは情報収集、スタッフ、車、ホテルの手配などで今夜は眠れぬ夜となりそうです。
 ベーグ本人は、自分のカメラを持ってラワルピンディーの自爆テロ現場の撮影へ。今、もう映像を編集して日本に送るところだと言っていました。明日朝から、某民放さんで映像が流れているのではないでしょうか。

 世俗派とはいえ、暗殺、というショックに直面したブット女史支持者たちの抗議が、暴力を伴って飛び火されていかないか、心配です。
 非常事態宣言が解除されたばかりだったパキスタン‐‐‐国際社会から注視されている政局、総選挙の行方はどうなってしまうのか。
 
 ブット女史が、事実上の亡命生活からカラチに帰国した10月にも、親欧米路線の彼女へのイスラム強硬派勢力の反発は強く、帰国パレード行進の車列を狙った連続爆弾テロが起き100人以上が死亡する事件があったこと、記憶に新しいと思います。

 先ほどの暗殺と同日27日、同じくラワルピンディで、有力野党「イスラム教徒連盟ナワズ・シャリフ派」(PMLN)の支持者の列でも銃撃があり、少なくとも4人が死亡しています。

 21日にも北西辺境州ペシャワール近郊チャールサダの、パキスタン人民党立候補者が参加した政治集会でも、自爆テロが起きており、50人もの人々が死亡。今後の行方が混迷を増していっていることを目の当たりにしていました。ベーグも日々変わり、予想しきれぬこの状況、選挙にからむ動きに憂慮。
 取材クルーの身の安全を守りつつどこまで撮れるか、関係省庁通い、取材内容の検討や立候補者へのインタビューの予約などに忙しい毎日を送っていたところに起きたブット氏暗殺でした。電話の向こうのその声も落胆がにじんでいた。
 
 ベーグは正月返上で取材ダ、というものの・・・日本連絡事務所サイドの私は、年内、仕事納めの気分で、今日は楽しいブログでも書こうと思っていたのです・・・・・・。楽しいネタ、牧歌的なネタ、オモシロいネタ、美味しいネタ、書きたことは沢山あるパキスタン・ネタなのに、こんな辛い事件が優先されてしまう情勢、ただ、ため息。

 志あい半ばで命を奪われたブットさんのご冥福を、心よりお祈り致します。
by silkroad_caravan | 2007-12-28 01:06 | パキスタンあれこれ
 パキスタンご旅行では、こんなチャーター車を使っていますヨ
 観光はシーズン・オフだし、写真の整理中です。弊社のパキスタン・ツアーで使っている、チャーター車の写真がいろいろ出てきました。一般ツアーや、トレッキング、いずれも弊社のステッカーを貼って、パキスタンを走り回っています。
 ご旅行中、なにせ道中が長いため、車はとても重要です。ちなみに、さらに人数が多いときは、コーチという、より大型タイプのチャーター車を使用。場所によっては、オフロード専用でジープに乗り換えていただきますが・・・。
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        車内は、それぞれのお客さまの隣り席をなるべく空席にしておいて、
           出来るだけお楽にしていただけるようにしています
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        カラコルム・ハイウェーをひた走り、ここではちょっと写真休憩
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↑現地の習慣、宗教にご配慮いただき、スカート長め丈で現地入りのYさんたちオナゴ衆
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↑せっかくなので・・・
(2007年より~)パキスタン航空のパキスタン北部行き、新しい国内線 ATRもご紹介。
欠航があり得る山岳飛行ながら、以前のフォッカー機(プロペラ)に比べて、この飛行機の登場により、国内移動事情がずいぶん良くなりました! 
地元民の不便も相当解消され、もちろん観光客の皆さまにも好評!
写真は、パキスタン北部の玄関口ギルギット空港。
       この新しい国内線に関して、以前書いたブログ記事はこちら
       ご参考:パキスタン航空のHPはこちら

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by silkroad_caravan | 2007-12-18 13:00 | パキスタンあれこれ
 もっとトレッキングガイドしたかったが・・・TVコーディネーターに戻る
 パキスタン北部はシーズン・オフです。北部以外、ガンダーラやモヘンジョ・ダーロのツアーなども、非常事態宣言が出てしまい、動きが止まってしまいました。(しょうがない)、今は、ややのんびりモードで、来年のスケジュールや見積もり、HPの更新作業などをしています。

 前回も書いたとおり、来シーズン、ある日本の旅行会社のトレッキング・ツアー現地手配をします。あわせて夫ベーグは、その会社の、日本でのトレッキング・ガイド助っ人もはじめました。この晩秋、いくつか関東地方でのトレッキングを終え、「次は、雪山に行きたいなぁ」などと勝手な希望を語っていたところでした。

 しかし、次の仕事、テレビ取材(報道ドキュメンタリー)コーディネーターとしての事前準備が予定より早まり、急遽、一昨日、日本の事務所から、パキスタンへ戻りました。状況が変わったため、「早く戻って、イスラマバードの関係省庁で交渉しなきゃ!」と言った翌日には、もう機上のヒト。突然、いなくなった父親に、小さな我が家の娘は理解が追いつかず、「パパ、今日は帰って来る?」と毎日、聞かれている私です。

 パキスタン取材をご検討されている関係者の方々、パキスタン選挙報道へ行かれる方も少なくないと思いますが、ジャーナリスト・ビザ取得までの時間が、さらに長くなりましたので、ご注意下さい。詳しくはこちら

 * * *
 最近、我が家では、トレッキングのための道具を買いに、何度か東京や横浜の登山用品店をはしごしていました。イスラマバードの自宅には、ゴアテックスの服やらテントやらシュラフやらマットやらアイゼンやらロープやら、さまざまな備品がうっとおしくなるくらい!あるのですが・・・。(水筒なんか、10個くらいあるかも!) 

 はしごしていた理由は、ベーグが、日本でトレッキングするためのツールを、イスラマバード自宅からいろいろと持ってくるのを忘れ、買う必要があったからです。今さらながら、日本のアウトドア・登山用品の充実っぷりを楽しみましたよ。見ているだけでも楽しいなぁ。
 しかし、既に持っているのに買うのですから、内心、痛い出費と思っている私に向かって、「高いなぁ、高いなぁ」とプライスを見て、ぶつぶつ言うのはやめて欲しい。日本人から見ても高い価格なのですから、パキスタン・ルピーの国の人が、高いと思うのは当たり前です。
 
 ちなみに、弊社では登山のテントやザックなどは、自国でオーダーメイドしています。これはこれで、なかなか素敵なんですよ。

 さて登山用品店では、ついでに我が家の小さな娘に小さなリュックを購入。ムスリムの我が家にも、サンタさんはやって来て、24日、彼女の枕元にリュックをプレゼントしてくれる予定(^・^)。彼女は、”食と遊”を柱にして、アウトドアな園外活動をされている保育園に通っており、公園や広場のみならず、海や川や山と毎日のように親しんでいるのです。だから、パパの田舎カラコルムで生活していない時も、必須アイテムのリュックなのでした。
 その小さなリュックとは、11リットルサイズ。50リットルとか70リットルのザックに見慣れた目には、11リットルって、なんて小さくて可愛いのでしょう! こんな小さいのに、身体の動きでリュックがあばれないように、胸元、お腹のところに、左右からフィックスできる留め具(チェスト・ストラップ)が付いていて、またレイン・カバーもアタッチされている本格派なのでした。

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by silkroad_caravan | 2007-12-17 16:22 | パキスタンあれこれ
 日本でもガイド ~よく歩き、よく喋り、よく食べる~に脱帽
 日本人大学生がイランで誘拐された事件がおき、そのパキスタンでの足取りを民放さんのためにテレビ取材(ニュース用)した後、夫ベーグも日本に戻って来ていました。観光シーズンもオフとなり・・・そもそも、10月の非常事態宣言でパキスタンを訪れるお客様もまれになってしまいましたしね。
 そういえばベーグは、誘拐された大学生の方と、偶然、実家フンザで会っているのです。1旅人だった彼と話もしたそうです。パスー村、カラコルム・ハイウェー沿いにある、ベーグの伯父が経営するバック・パッカー宿に寄った折、そこに宿泊していた彼と話をしたんだそうで。平和そのもののフンザを離れ、パキスタン南部からイラン国境に向かうルートの危険性について、彼にアドバイスはしたんだけれどねぇ・・・と言っていました。
 あれから2ヶ月以上たってしまいました。早く無事、解放されるように、願ってやみません。ご家族やご友人たちの心配や疲労もどれほどのものか、と思います。

  * * *
 さて、来シーズン、ある日本の旅行会社のトレッキング・ツアー現地手配をすることになりました。そして、その会社の、日本でのトレッキング・ガイド助っ人もはじめたベーグです。日本での束の間の休息期間、日本人のお客さまたちとトレッキング三昧。ガイド助っ人もしながら、ご興味のある方にパキスタンをご紹介する、という役目。
 おりしも関東地方は紅葉もピーク。朝4時起きは、ちとツラいけれど、彼を見ていると、つくづく山が好きなんだなぁ、と思います。 なので、たいして苦にもならない様子。群馬県藤岡の鬼石桜山では、紅葉と冬桜が同時に楽しめる、という幸運にも恵まれました。

 彼は子どもの頃から、パキスタン北部で、日本のトレッカーのお世話をたくさんして来ましたが、あらためて、日本の中高年の健脚にびっくりしている様子(^・^) 
 一方で、登山靴の正しい履き方もよくわからない方の、その足が痛そうな様子に、紐のしめ方、きつさ緩さをお話したり、歩く時の目線をアドバイス差しあげたり、お花を見ようと足を乗り出して滑落しそうになる方をあやうく腕で引っぱりあげたり・・・いろいろあるらしい。

 ちょっと面白そうに語っていたのは、みなさん各自持参のお弁当。コンビニで買った軽食をつまむ人もいれば、多彩なお弁当からスイーツ、パンまで全部、手作りされて持参する方もありだそうです。その、おつまみからお弁当まで多彩に持参される中高年ご婦人方の、~よく歩き、よく喋り、よく食べる~ っぷりには、圧巻だったみたい。目に浮かぶようです。お元気ですよね~みなさん。

 私もベーグが出かけていくところを、事前にネットで調べていると、登山口近くのコンビニ情報などが充実しているサイトなどを見つけ、(お弁当と水筒を完璧にしていかなくても大丈夫なんだ?!)と、ミョーに変な感心をしました。
 当のベーグも、元々、スローフードしか知らないで育っている人なので、トレッキング前夜は自らチャパティ(全粒粉小麦粉で作ったパン)や、カバブを作ったりしています。私も、これまでの結婚生活で、夫の弁当を作るというチャンスがなかったものですから、是非作りたい。で、ふたりでキッチンに並び、なんだかムキになって、日本のお弁当(もちろん、おにぎり他)と、フンザのランチボックスを完成させました。この両国が混ざった弁当を見ると、我が家って、国際結婚なんだなぁ、とあらためて感じます。わはは。
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      これは故郷カラコルムでの一枚 ベーグが登山家として活動していた頃
              けっこう若い頃 10年位前か?

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by silkroad_caravan | 2007-12-12 14:59 | パキスタン北部あれこれ



フンザへ嫁ぎ、パキスタン政府公認現地旅行会社&取材業に励む日本人女子が綴る仕事最前線やスローライフ。アフガニスタン取材も得意。Silkrad Caravan Tour, TV Media coverage
by silkroad_caravan
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現地旅行会社&
取材・コーディネーション
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PAKISTAN, AFGHAN
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